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プラタン湖の公園に集う若者たち NO.3
<日本人と結婚したい>

  アイドル系のルックスをした大学生のワヤン君に聞いたところ、25歳で日本の女の子と結婚したいと言う。好みのタイプは?と聞くと「イタズラッコ 」という答えが返ってきた。おチャメなタイプといったところだろう。

 以前朝日新聞でも特集記事が掲載されていたのでよく知られているとは思うが、バリでは日本人女性がとても人気がある。バリで出会った男の子たちが口を揃えて日本人と結婚したいと言うのにはいくつかの理由があるようだ。

 彼らは言葉にこそしないが、その大きな理由はまずお金持ちであるということだろう。多少の持参金があれば、店を持ったりレストランや小さなゲスト・ハウスを始めたりといったビジネス・チャンスが転がり込むからである。

 最初に滞在したクタビーチの辺りでは、レギャン通りというメインストリートでさえ年間20万円、ちょっと裏道に入れば5万円というレンタル料で店をオープンできると聞いた。物価も驚くほど安いから簡単に商売が始められるわけである。

 また私たちのガイドを買って出たアグース君に聞いてみると「日本の女の子は色白でみんなカワイイ。それにとってもおしゃれでセンスがいい」と言う。ここでは色白は美人の第一条件なのだった。「アメリカ人やオーストラリア人、それにヨーロッパ人は、体も大きいしピンク色してるからあんまり好きじゃない」そうである。

 お金持ちでとっても可愛い(とされる)日本の女の子と結婚すること、これはバリの男の子たちにとって、一種のステータスになっているのだ。

       

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セハティ・ゲストハウスのスタッフと 屋台のオーナー家族と


                    <バリの日本人>

 バリには、何度も訪れているうちにとうとう住み着いてしまったという日本人が多いようだ。Mさんという女性もその一人である。彼女は夫を一人日本に残し、幼い息子と二人きりでプリアタン村に一年前から住んでいる。こちらに来た目的はウブド絵画を学ぶためとのことだった。ウブドの絵かきのグループのところに通い、見よう見まねで練習に励む日々だ。教えてもらうのではなく、先輩たちの絵をまねて描く職人芸なのである。

 バロン・ダンスなどのデッサンを見せてもらったが、まだ形を捉えるという段階のようだ。バリ舞踊は手足の指先の緊張感をきちんと表現できるようにならないと、絵としての迫力が出てこないと思われる。それまでになるには長い修行を要するのだろう。私もいつかはチャレンジしてみたいものである。

 彼女の妹はオランダに住んでいて、今春出産予定だそうである。その手伝いに行ってからバリに戻り、お金がなくなったら日本に帰るとのこと。 多分あと1年位はいられるだろうと言う。息子を幼稚園に入れなければならないから、いつまでもいるつもりはないらしい。もとコピーライターの彼女は「日本に帰ってから仕事があるかしら」と心配顔だったが、『ウーン、確かにそれは心配だ』と私も同感だった。


 <グヌン・サリはスゴイ!>

 今回の旅の目的でもあったバリ舞踊は、ほとんど毎晩のように鑑賞した。中でも圧倒的に群を抜いていたのはグヌン・サリという歌舞団である。

 踊りの素晴らしさにも目を見張ったが、そのガムラン演奏のすごさには最初から圧倒されてしまった。しばらくの間カメラのシャッターを押すのも忘れて、ふと気づいた時には ポカンと口を開けたままだった。平均年齢も高く、プロ意識も強いのだろう。キレの良いリズム、メンバーの一糸乱れぬ呼吸、心を引き付けるドラマチックな表現など、始めから終わりまで観客の目と耳と心を引き付けて離さない。

 もともと宗教的儀式に神への奉納として行われる踊りや演奏なので、観光客用に演じられるものは結構手抜きが見られるのだがこのグヌン・サリに関してはそういう点は微塵も感じられなかった。

 グヌン・サリのカセット・テープはもう売っていないかもしれないという意見を聞き流して、私たちは何軒も探し回った末ようやく目的の物を手にすることができた。もちろん帰国してからも感動の余韻に浸りたいがための、自分たちのためのおみやげである。

 <完>