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<バリではバイクが正解>
ウブドという村に滞在した初日、自転車に乗って美術館まで行ってみた。途中かなりの急坂が続く。炎天下、えっちらおっちら自転車のペダルを踏み続けた私はとうとうギブアップ。結局自転車を引き引き歩く羽目になった。
「もうイヤッ!」と、この1日だけで自転車とは縁を切り、翌日はさっそくバイクの免許を取りに行くことにした。国際免許を取っておかなかったのが悔やまれたが、「これも一つの貴重な体験かもしれない」と二人の意見は一致した。
ところがいざ当日になると、一緒に行ってくれるはずの人が都合がつかなくなったとのこと。手配してくれたワヤン君が「免許がなくても5000ルピア(約250円)払えばダイジヨブ」と力説する。もし捕まったら、ポリスに袖の下を払えば無罪放免してくれるから心配いらないというアドバイスだ。なるほどインドネシアは悪名高い賄賂の国であった。本当にまだ通用するんだろうか。が、こういうことになると融通のきく性格の私たちのこと、決断は早かった。大きな声では言えないが、ポケットに5000ルピアを押し込んで、結局4日間もの間無免許運転であちこち走り回ってしまったのである。
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| バリでの交通手段はやっぱりバイク |
立ち寄ったマーケットにて |
バイクを使うと主要な観光地はすべて自分の足で、しかもマイペースで回ることができる。気に入った景色があれば満足するまで眺めることもできるし、観光客の行かない村の隅々まで回ることもできるのだ。
しかし、交通規制で迂回しているうちに迷子になってしまったこともある。この時には村人たちにずいぶんお世話になった。身振り手振りと片言のインドネシア語で道を聞くのである。みんなとっても親切で、日本の田舎で出会うような、おじいちゃんやおばあちゃん、こどもたちとそっくりだった。こういう人たちとの出会いがあるから旅はやめられない。
それにしても無免許運転というのは、精神衛生上好ましいことではない(当たり前だ!)。次回は必ず国際免許を取って行こうと心に決めた。
<ワヤンさんがいっぱい>
バリはヒンズー教徒の島である。身分に基づく職業の占有などはインドほど厳しくないが、結婚、儀式の格式、敬語などには細かい規定を持つカースト制度がある。そして80%を占める平民のスードラ階級では、出生順に名前をつけるようになっている。
男女共、第一子はワヤン、第二子はマディ、第三子ニョマン、第四子クトゥ、第五子再びワヤンと戻ることになっている。従ってどこへ行っても圧倒的に多いのがワヤンさんである。
私たちが滞在した、セハティ・ゲストハウスのスタッフは全部で4人、そのうち3人がワヤンという名前だった。マネージャー、チーフ、そして18歳の下っ端君。残りの一人だけがマデさんだ。マネージャーのボス・ワヤンは昨年夏結婚したばかりの新婚ホヤホヤで、州都デンパサールに住んでいる。20歳のワヤン君はデンパサール
の大学で英語を勉強しているとのことだが、聞いてみると日本語の方が上手だそうだ。 日本人の滞在が圧倒的に多いこのゲスト・ハウスで働いているからだろう。最年少のワヤン君は今年高校を卒業したばかり、日本語もほとんどわからないため、もっぱら掃除や使い走りの下っ端的存在である。
ところでバリでは日本語を勉強している人が非常に多い。収入源を観光に頼っているバリでは、主要な観光客である日本人抜きに商売は成り立たないからである。観光ビジネスにおいては、客層に対応した外国語能力の有無が稼ぎを決定する。
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