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「私だって働きたいっ!」

はじめに

 私は若い頃から経済的に自立した一生を送りたいと思っていました。結婚や出産を機に仕事を辞め、夫に経済力を委ねるような生活はリスクが大き過ぎるからです。「もし離婚することになったら?」「夫が突然死んでしまったら?」などの考えを拭い去ることはできませんでした。女性の生き方についての本を読んだり、自分の周囲の大人たちを観察するといった体験から、こんな考えを持つようになったのだと思います。ただ、このことは人に話さず、しっかりと自分の胸のうちにしまっていました。「若いくせにずいぶん悲観的なものの見方をする人ねー」と批判されることを恐れていたからです。

 

 19歳の時に両親との衝突から家出して以来、自活するための仕事だけはずっと続けてきました。しかし、その当時から『やりがいのある仕事とは?』『私の適職とは?』『社会的に認められる仕事とは?』など、自分にとっての「青い鳥」探しを続けてもいました。
そんな私が、悩みながらもようやく着実にキャリアを築くための一歩を踏み出した矢先、今度は予定外の妊娠により、再びお先真っ暗という状態に引き戻されてしまいます。就職したばかりの会社で出産休暇を取ることは、当時の私には思いつきもしませんでした。
 そうして、仕事を失った上、不本意ながらもできちゃった結婚を選択することになります。


出産後、紆余曲折を経て再就職した先は、当時は職安と呼ばれていたハローワーク(正式名称は公共職業安定所)でした。それまでの自分の体験を強みとして生かせる仕事と出会い、ここで25年間働いたことにより、ついに自分の人生における使命というものを見出すことができました。


 現在3度目の結婚をしている私ですが、子どもが3~7歳、また10~18歳の時にはシングルマザーとして暮らしてきました。そんな事情から、特にシングルマザーの後輩たちには伝えたいことがたくさんあります。人生を通して仕事とどう向き合っていけば良いのか、ワークライフバランス(仕事と家庭生活の調和)をどのように保ったら良いか、もし再婚したとしても個として自立していくには? など、私が試行錯誤してきたことは、後輩たちにもきっと役立つに違いありません。 また専業主婦から再就職するときに立ちはだかる内外の壁。今ではその突破法もわかってきました。雇用されるための知識や情報、更に心理的なケアも含めて、後輩の女性たちの役に立ちたい、これが私の活動を支えている信念です。


= 本書の構成 =

 本書では、再就職を目指す女性たちが不安に思っていることや、実際の就職活動をはじめてからぶつかる諸問題を取り上げました。
また就職活動だけでなく、子育てしながら働く女性、将来的に出産を考えている女性、ワークライフバランスの視点からも満足できる働き方を模索している女性にも役立つよう配慮しました。

 

 第1章では、働き始めた頃の私と仕事の関係、専業主婦を経て再就職を果たすまでの苦戦の記録。
更に、仕事、趣味、子育て、そしてパートナーとの関係を通じて、自分がどのように成長してきたか、ワークライフバランスの視点から見た実践記です。


第2章では、多くの女性が持っていると思われる「思い込み」を突破するための考え方を述べます。


第3章では、再就職活動のノウハウを紹介。


第4章では、受講生、および講座アシスタントとして参加したWING21メンバーによる体験レポートの紹介。


最後に、裏表紙から始まる再就職についてのQ&A
各質問はこれまでに受講生から実際に尋ねられた問いに対して回答する形にしました。


 「目からウロコの体験をした」「元気が出た」「自分に自信が持てるようになった」といった感想を寄せてくださった、多くの受講生の言葉に励まされ、背中を押される形で、本書の執筆を決意いたしました。
全国の受講生のみなさんに、そして本書を出版するにあたってWING21の仲間たちの強力なバックアップがあったことに、心から感謝いたします。

2007年 5月
NPO法人WING21
理事長 小澤 佳代子